こんなこともきめられない

いつだって人生は予行演習な気がしてる

やりすごすたってあまりに長い

 

深夜0時、誰にも気付かれないように家を抜け出し中学校の桜を通り過ぎ坂の下のコンビニへ。

二個入りのチョコレートケーキ、ポテトチップス、チーズ、ビーフジャーキー、いくらと梅のおにぎり、酎ハイを買って夜道を帰る。

シャワーを浴びて静かに部屋に戻って、ゴミの散らかる部屋でひたすら胃に詰め込む。

 

夕食はとった。

夕食の後に激辛カップラーメンと苺のアイスクリームに練乳を追加したものも食べた。お腹は空いてない。でも満たされない。

やめられない。やめる気も、多分ない。

 

アルコールでぼやけた頭が気持ちよくて、胃がくるしいのを忘れさせてくれる。

このまま深い深い海へ沈んで行きたい、行きたくない。どこかへ行きたい。幸せなところ。

 

 

Title:Cocco/十三夜

人生予行演習感

幼いころから、わたしは予行演習の人生だった。

なぜか「今」という感覚が分からなくて「あとでゆっくり」といつも思っていた。

人に見られていると緊張して、文字を書いたり食事をしたりできないのも関係あったのかもしれない。

完璧にやりたい、ここではそれはできない と思っていた。

めんどくさいから後回しにしているのではなく、正当な後回しだと思っていた。

 

授業が終わりに近付き、まわりのみんなが「早く終わらせなきゃ!」と焦っているのを見てもわたしは焦れなかった。

最初は考えているそぶりなのに近付くとまったく手を動かさず、授業終了までぼーっと過ごし課題を提出できないわたしを、先生はいつも困った笑顔で見ていた。

大丈夫?分かる?と心配されることはあっても早くしなさい!と怒られることはなかった。

 

「あ、今やらなきゃいけないんだ」と気付いたのは18歳くらいのころ。

「わたし、人生を予行演習みたいな気持ちで生きちゃってるけどこれ本番だよね」と思ったのは23歳くらいのころ。

人生予行演習感 とわたしは呼んでるけど、たぶん心理学的な医学的ななにかでは、正しい名前がある気がする。

 

知りたいな。怖いけど、知りたい。

わたしは自分のことを全部知りたい。全部知って、地に足つけて生きたい。